近年、医療大麻の合法化など、薬物規制に動きがみられています。そんな中で、リラックス効果や健康効果を持つ成分としてCBDが注目されています。
この記事では、そんなCBDの筋トレや運動に対する効果に関して詳しく解説していきます。
そのそのCBDとはなにか?
CBDとは
CBDは合法なのか
CBDは、「Cannabidiol(カンナビジオール)」の略で、大麻に含まれる成分です。正確には、大麻草の成熟した茎や種子から抽出される成分を指します。
日本では大麻の使用は大麻取締法(通称まとり)によって禁止されています。しかし。CBDという成分は使用しても大麻取締法には引っかかりません。
以下の画像は、令和4年8月5日に発行された厚生労働省の「大麻取締等の改正に向けた検討状況について」という資料から引用したものです。種子や成熟した茎から抽出したCBDは取締規制の対象外であることがわかります。
この麻の種子は七味唐辛子などにも含まれているため意外と身近なもので、皆さんも1回は口にしていると思います。
日本で販売されているCBDは「厚生労働省・検疫所に成分分析表・製造工程表などを提出し、成熟した茎や種子を原料としていることを証明」することで合法で販売可能となっています。
CBDとTHCとの違い
規制 | 中毒性 | 効果 | |
THC | 違法 | あり | 幻覚作用 |
CBD | 合法 | なし | 鎮静化・ストレス緩和 |
そもそも大麻草には「カンナビノイド」と言われる、テルペノフェノリック骨格をもつ化合物群が含まれています。大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれており「デルタ9-テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC」 や「Δ8-THC」「CBD」などもカンナビノイドの1種です。
この「THC」は幻覚作用等の中枢作用が強く、大麻草の活性本体と言われています。一方で、「CBD」は幻覚採用を有さず、抗てんかん作用や抗不安作用などを有し、比較的毒性が低いとされています。
海外ではCBDは、一部治療薬としても利用されています。
CBDの製造方法による違い
CBD原料は製造方法によって「アイソレート」「ブロードスペクトラム」「フルスペクトラム」の3種類に分類されます。簡単に3つの種類の説明をいたします。
①アイソレート(isolate隔離)は純度99%のCBD成分で、CBD以外の成分は含まれていません。
②ブロードスペクトラム(broad spectrum広範囲)は、CBD以外に、他のカンナビノイド成分やミネラルなどの成分を含んでいます。しかし、THCは含まれていません。
③フルスペクトラム(full spectrum:全範囲)は、麻に含まれる全ての成分を含んだCBD製品です。THC成分も含まれています。各国の規制に従って、THC許容含有量以下(アメリカだと0.3%以下)であれば製品の販売が可能です。
CBDの製造法に関する違いは別の記事でも詳しく解説しています。ぜひ見てみてください。
CBDが筋トレや運動にもたらす効果とは?
2018年1月1日には、世界ドーピング協会で 、CBDをドーピング薬物規制対象から外すことが決定されています。そのため、CBDを取り入れるアスリート増えてきています。
効果に関して
・睡眠の質向上
・集中力を高める
・筋肉痛や関節痛による炎症の緩和
睡眠の質向上
筋トレは、筋繊維を破壊し、超回復といわれる修復によって筋繊維が肥大することで筋トレの効果を得ることが出来ます。この超回復には睡眠が深く関わっています。
睡眠には、一定サイクルがあり「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が約90分周期で変化し身体と脳を休ませています。
この深いノンレム睡眠時に成長ホルモンが分泌されることによって、疲労や破壊された身体の組織が再生されるのです。
CBDには、不安感や幸福感を調節するセロトニンの作用を促進する働きもあることから、CBDを摂取することによって、ストレス軽減や睡眠の質の向上も期待できます。
寝る前に、CBDを摂取する場合は、CBDオイルなどがおすすめです。
集中力を高める
筋トレや運動において、集中力を高めることは、パフォーマンスの向上や怪我防止に繋がるため非常に重要です。
ドーパミンは快感や多幸感、意欲などを感じさせる物質で、注意力や集中力が低い人は脳内のドーパミンの濃度が低いことが分かっています。
集中力を高めるためには、脳内のドーパミン濃度を高すぎず、低すぎない、適切な濃度に保つことが重要です。
CBDは、脳内のドーパミン受容体に直接作用することで、脳内のドーパミン作用を高めることができ、同時に余分なドーパミンの作用を鎮めることもできます。
また、CBDは「セロトニン(別名幸せホルモン)」の分泌を促進するため、不安などを取り除き、筋トレや運動に集中できるコンディションを作り出す、効果があることが研究結果から分かっています。
PubMed引用
筋肉痛や関節痛による炎症の緩和
CDBには、抗炎症作用があります。
2010年に行われたアメリカの研究者による実験にて以下の結果が証明されました。
「免疫システムの誤作動により健康な細胞に炎症が引き起こされる自己免疫疾患などでCBDを使用すると、免疫系を抑制することで炎症が軽減される」
したがって、筋繊維の炎症反応であるとされている筋肉痛でも同じように炎症の軽減は期待できます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2430692/pdf/CN-4-3-239.pdf
研究論文
外用塗布に用いるCBD製品は、CBDワックスやCBDバーム、クリームを使う方が多いです。
筋トレや運動の前後に、CBDを摂取することで、パフォーマンスを最大化しましょう。
CBDは大麻草から抽出された成分のうち、リラックス効果や鎮静効果が認められたもので、現在は医療業界から注目を集めています。
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